今日のテーマは、「民度と家賃は比例する?」です。
要するに、家賃6万〜7万の賃貸アパートって、住民の質や雰囲気はどう?
という話をします。
暮らす街の雰囲気というのは、
ひとり暮らし、二人暮らし(DINKS)、ファミリー世帯中心、
都会なのか地方なのか、などさまざま条件にもよりますが、
今回は「都会でひとり暮らしをするケース」を例に考えていきます。
社会人になり、都内で一人暮らしを予定している場合、家賃はかなり大きな出費ですよね。
よく、家賃は手取りの3分の1以内にするべし!などと言われています。
しかし、初任給の低い新社会人にとって、手取りの3分の1以内の物件を探すこともけっこう大変です。
「家賃の安い物件には変な人が多いから、少し背伸びしても高めの物件を選んだ方がいいよ。」
特に若い女性などは、そのようにアドバイスを受ける人もいるのではないでしょうか。
本当に安い物件には変な人が多いのでしょうか。
俗に言う「民度と家賃は比例する」というのは本当でしょうか。
▼家賃3万円はヤバい?じっさいに住んだ格安ボロアパート体験談はこちら
私自身は20代を都内で生活しましたが、
「民度と家賃の比例関係は、なくはないかな」という程度に感じていました。
ただ、家賃がすべてではなく、それ以上に、
その賃貸物件の立地や、その地域に多く住んでいる層(若者の独身かファミリーかお年寄りが多いのかなど)が関係していると感じました。
私の場合は引っ越しが好きだったので、武蔵野市、荻窪、東久留米市、板橋、と2年~3年ごとに引っ越しをしました。
ちなみにすべて家賃6万~7万の物件に住んでいました。
また、分譲賃貸も1回だけ住みましたが、この場合も、また全然違うと感じました。
家賃の安いアパートと民度(住民の質)
安い物件に住む人達にありがちな実態、ご近所トラブルの例など
私の体験も絡めてお話したいと思います。
家賃が安いと変な人が多い?近隣相場より安い物件は要注意
変な人が多い、というと弊害がありますが、家賃が安い物件には一風変わった人が集まりやすいです。
私自身も、その変な人のひとりだったのでよくわかりますね。
トラブルを起こしがちな人、というよりは、家賃にお金を割けない理由がある人と捉える方が正しいかと思います。
例えば、売れないバンドマンや、働きながら別の専門学校に行っている人。
ある程度の収入があっても、家賃を抑えて趣味にお金をつぎこんでいる人や、
実家はお金持ちなのにすごく質素な暮らしを好んでしているお嬢さんなどもいました。
本人たちにとっては、筋の通った生き方をしているのですが、
傍から見たら「変わった人だな・・・」と思うような、そんな人が多かったです。
また、東京都内でもかなり地域性があるので、街によって雰囲気がガラリと変わります。
街の雰囲気は住んでいる人間によってつくられます。おのずと同じようなライフスタイル同じようなモラルや価値観を持った人が集まっていくのです。
ですから、単純に家賃が安い、という条件が民度をつくるのではなくて、
その物件自体の特徴というよりは、
その物件の近くに何があるのか(店や自然、公園など)街のブランドイメージなどが、住民の質を左右します。
例をあげますと、最初に住んだ武蔵野市の物件の近くには私立の女子大がありました。
そのせいか、大学の関係者や学生が多く住んでいたのでしょう。
比較的住民は静かで、夜の8時にはどの部屋の灯りがついていて、共有スペースも清潔でした。昼過ぎにゴミ出しをするなどマナーの悪い人もいませんでした。
次に住んだ荻窪の部屋は、物件自体に特徴があり、管理費が別に設定されているところでした。
1Fが中古車を扱う店舗、2Fにかなり面白い間取りの1Kが4部屋、3Fにファミリータイプの部屋が2部屋ありました。
このように、家賃の違う部屋が同じ建物内にある場合や、テナントが入っている物件などは、
トラブル防止のためにも、しっかりとした管理会社が入っていることが多いです。
おかげで建物内はいつも清潔に保たれていましたし、ゴミ捨て場もきれいだった記憶があり、トラブルもありませんでした。
もうひとつお話したいのが、分譲賃貸の場合です。
次に住んだ東久留米市の部屋が、分譲賃貸でした。
息子さん夫婦が海外転勤になったため、空き部屋を賃貸として出していました。
そのため、家賃が6万なのに2DK+広いバルコニー付きというかなり掘り出し物の物件でした。
単身で住んでいるのは私のみで、他に住んでいたのはファミリー層や老夫婦などだったので、
賃貸のみの物件と雰囲気が全然ちがっていました。
一度、夏の18時ごろ、まだ明るかったのでバルコニーでDIYをしていたら、1Fのおじいちゃんが
私は18時に寝るから、音が出る作業は17時までにしてください。
と言われたこともありました。
私は、18時ならまだ常識的な時間だと思っていたのですが、ライフスタイルの違いで常識は全然違うのだな、と感じた一件でした。
▼アパートの騒音で逆ギレされない苦情の入れ方と注意点
このように、
- 違う家賃の部屋が同じ建物内に混在している
- 分譲賃貸のようにそこだけが賃貸になっている
- なんらかの理由で周囲の相場よりかなり安い
などのパターンは、周囲とライフスタイルや価値観、モラルの違う人がその物件に入りやすくなります。
その際は特に周りに配慮して生活をする必要があり、逆に自分のほうが「民度が低い」とか
「常識のない変な人だ」などと思われる原因になりますので、注意が必要です。
家賃安い賃貸のトラブル例。騒音・マナー・ゴミ出し等 家賃より地域性によるの声も
賃貸物件でのトラブルで多いのが
- 生活音や楽器による騒音
- 共有部分の利用マナーの悪さ
- ゴミ出しのルールを守らない
この3つではないでしょうか。
風呂なしアパートに住んでいた友人の話ですが、
隣の住人が、少しでもうるさいと思ったら壁を蹴ってくるのだそうです。
しかし、友人いわく隣の住人も、かなり生活音がうるさくて自分の事を棚にあげているとか。
そして、その友人の家に遊びに行ったとき、
自転車用の駐輪スペースに、明らかにはみ出して大型バイクを停めている人がいて、
「自転車を出し入れするときにちょっと邪魔じゃない?」と聞くと
「そういう人ほど、ちょっと当たって傷でもつけようものなら大激怒するんだよね。」
と言って笑っていました。
そういう話を聞くと「家賃が安いほど民度が低い」という関係性は確かにあるのかな~、
とも思いますが、家賃の値段ではなくて、物件の立地や地域性の方が大きいと感じます。
最後に2年間住んだ板橋区では、1フロアに2戸のみの2階建てアパートが4棟並んだところだったのですが、
隣に住んでいたのは、いつも夜勤明けで帰ってきて、電子ドラムの音が聞こえるスキンヘッドのおじさんでした。
最初は少し怖かったのですが、生ドラムではなく電子ドラムだったので、たいした騒音でもなく、
2年間トラブルなく快適に暮らせました。
また板橋区は、昔からここに住んでいるような人や、古い家屋が多く、
商店街も昔ながらの魚屋さん、八百屋さんが多く、古くからのコミュニティができあがっている感じを受けました。
そのため、ゴミ出し等のマナーも守られていたし、これといった近隣トラブルも少ないように思います。
ですから、民度と関係性があるとすれば、家賃よりも地域性かな、というのが私の見解です。
まとめ
いかがでしたか?
家賃と民度は比例する、と言われてはいますが、トラブルメーカーが安い物件に集まってくる、という考え方は間違いです。
確かに個性的な人はたくさん暮らしていますが、トラブルになるかどうかはまた別問題です。
家賃が月々1万違うと年間で12万変わってきますから、けっこう大きな問題ですよね。
賃貸物件を決めようとしているときに、もし心配な場合は、
内見の時だけでなく、いろんな時間帯にその物件周辺を歩いてみて、
周囲の雰囲気や時間帯によって街の様子がどう変化するか、などを観察してみることをおススメします。
よいお部屋に巡り合えるとよいですね。