いつまでも家族で賃貸住宅に住み続けているのは、ちょっと恥ずかしい…
わかります。うちも賃貸です。
「賃貸か持ち家か」この問いに答えはないし
ライフスタイルはみんな違っていて当たり前。
わかっていても、納得いかなかったり情けなかったりする気持ちになるのもよくわかります。
40代といえば、人生も後半戦に入ってきたところ。
住宅という観点から、老後を含めた今後の人生をシュミレーションしてみてはいかがでしょうか。
現在の家計や借入(ローン)ができるか?だけでなく、
マイホームの修繕費やリフォーム費用の積立
お子さんがいれば教育資金や生命保険
老後の収入(年金)のことなど、
『将来のお金』のことも考えなければなりません。
このシミュレーションがきちんとできると
賃貸での暮らしに納得したり、安心できたりします。
とはいえ、自分で計算し把握するのは大変です。
人生全般のお金の流れをシミュレーションするときは、
ファイナンシャルプランナーに相談するのがおすすめです。
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「今の暮らしは自分にとってふさわしく最適だ」
そう受け入れられると、恥ずかしさもだんだん薄れてきますよ。
それではまず、賃貸住宅のメリットとデメリットを簡単にまとめてみます。
賃貸住宅のメリット「ローンや税金がかからない、自由でいられる」
- 住宅ローンと固定資産税がない。
- 設備の故障や建物の修繕は大家さんまかせ。
- まとまって大きなお金が必要になることがない。
- 気軽にいつでも住みやすい場所に引っ越しができる。
アパート暮らし最大のメリットは
住宅ローンと固定資産税がないことでしょう。
建物が破損しても、備え付けの器具が古く壊れても
大家さんの負担で無料で直してもらえます。
引っ越し・住み替えが容易にできるのも賃貸の魅力です。
例えば子供たちが巣立って夫婦2人になったときに、家賃の安い物件に移ることもできますし、老後に高齢者施設に入居する場合も、契約を解除して退去するだけで済みます。
さらに、ご近所トラブルのような身近なことから
地震台風水害など大きな自然災害が起きて街そのものが甚大なダメージを受けたなど
「この町に住みづらくなったときに離れることができる自由がある」のも、賃貸の大きなメリットですね。
賃貸住宅のデメリット「団信がない、家賃がずっと続く」など
では、逆に賃貸のデメリットにはどんなものがあるでしょう。
- 団信(団体信用生命保険)がない。=家賃はずっと続く。
- ペットが飼える物件や、DIYができる物件が少ない。
- ファミリー向けの広さの物件が少ない。
- 住宅の品質が持ち家よりも劣る。
賃貸に住み続ける一番のデメリットは、
持ち家と違い、賃貸には団体信用生命保険制度がないところ。
これは、家主がもし不慮の事故で亡くなった場合や、ガンで入院するなど支払いが困難になった場合に、残りのローンを代わりに支払ってくれる制度です。
賃貸にはこのような制度がないので、万が一ご主人が病気になった場合も、
毎月きちんと家賃をおさめなければなりません。
また、ペットが飼える物件やファミリー向けの広い物件がなかなか見つかりにくいのもデメリットのひとつです。
ずっと賃貸は子供に迷惑?年金で家賃は払えない?公営住宅へ入居も
高齢者になり年金をもらうようになったときに、家賃を払い続けることは可能なのでしょうか。
実際、シニア夫婦(主な収入源が年金のみの場合)が暮らす賃貸物件の全国平均家賃額は、
4万円~6万円という統計が出ています。
都心の家賃4万円と地方の家賃4万円では、物件の広さや条件はまったく異なってきますが、家族で暮らしていた頃と比べれば、大幅に家賃を抑えなくては暮らせないことがわかります。
高齢になってから安い賃貸住宅に住み替える場合、
時として大家さんや管理会社から入居を断られるケースが出てきます。
健康面や金銭面などで、家賃を払い続けてくれるかどうか不安な材料があるためです。
近所に息子夫婦が住んでいる、とか子供が連帯保証人になる、などのフォローがないと
なかなかスムーズに貸してくれないという現状があるのです。
子供達に迷惑をかけたくない、という思いから公営住宅を検討する人も多いです。
公営住宅は、住居に困窮している低所得者向けの住宅です。
入居するためには審査があり、収入を証明する書類を提出する必要があります。
基本的に公募ですが、高齢者や身体障碍者などは優先的に入居できる特例があります。
それに伴い、公営住宅のバリアフリー改修工事もかなり進んできています。
賃貸住まい高齢者の強い味方「シルバーハウジングプロジェクト」
さらに、シルバーハウジング・プロジェクトというものも始まっています。
高齢者向けの専用公営住宅に入居すると、
提携するデイサービスセンターのサービスを受けることができたり、
緊急時の対応や一時的な生活支援のサービスが受けられるシステムです。
超高齢化社会を見据えて、高齢者が安心して暮らせる住宅政策が
着々とすすめられているのですね。
持ち家なしの老後。貯金や住む場所、相続あるか?で大きく変わる
ひと昔前は、老後の生活は年金で十分悠々自適に暮らせると考えられていました。
ところが、現在は、老後の生活のために自分で資金を確保していかなければなりません。
40代は、そろそろ老後のことを具体的に考える年代ですね。
老後の暮らしで大きなポイントになるのは、
- 住む場所
- 生活資金
- 相続の有無
この3つです。
住む場所 「ハウスリースバック制度」の活用も
先に説明した、高齢者向けの公営住宅のほか
「ハウスリースバック制度」を利用している人もいます。
これは、もともと自分の持ち家だった不動産を売却して
その後に賃貸契約を結んで同じ家に住み続けるという方法です。
名義は管理会社のものに変わりますが、そのまま自分が建てた家に住めます。
家賃を支払う代わりにメンテナンス費用などは一切かからなくなる、というメリットがあります。
生活資金 「iDeCoやつみたてNISA」など長期資産運用
最近は、年金に頼れないことがわかり、やたらとiDeCo(イデコ)やつみたてNISAなどが
特集されて、みんなが老後の資産形成に必死になっている感じがしますよね。
でも実際40代はまだまだ子供にかかる教育費が半端ない時期です。
なかなか貯蓄どころではないですが、約20年後に迫る老後のために
貯蓄や投資のことをシュミレーションしてみる良い機会かもしれません。
相続の有無 親の不動産のみ相続が厄介
相続は資産形成に良くも悪くも大きな影響を与えます。
亡くなった両親の遺産を相続した場合、相続税も発生します。
また、相続財産が親の持ち家(不動産)のみだった場合が非常に厄介です。
例えば、あなたの家族が、亡くなったあなたの親と同居していた場合です。
財産をあなたのきょうだいに分割しようにも、現在住んでいる家を分割することはできません。
とりあえず家はあなたが相続して、きょうだいには相当額をあなたが現金で支払わなければならない、ということがでてくるからです。
相続に関しては、難しいことがたくさんあります。
専門の税理士さんなどに早めに相談されることをおススメします。
まとめ
いかがでしたか。
40代の住宅事情から、今後の人生のシュミレーションができたでしょうか。
「住まい」は安心安全の象徴ですよね。
賃貸でも持ち家でも、おなたの「住まい」が人生の大切なパートナーだということに変わりはありません。
世界を見渡せば、水道や屋根すらない暮らしをする人々がいます。
シリア難民のように、突然住まいや街を奪われ、今日を生きることさえ困難な人々がいます。
「置かれた場所で咲きなさい」というベストセラー本がありますが
自分が置かれている場所…今の住まいや暮らし、町や地域、一緒に過ごす家族に思いを巡らし、恵みに感謝できること。
「恥ずかしい」という気持ちから離れるには、これがもっとも大切なことかもしれませんね。