飼っているワンちゃんがすり寄ってきてペロペロと飼い主の手をなめる姿は、
なんともいえない癒しの光景ですよね。
犬が人間の手をペロペロとなめるのは、
飼い主に心を許している証拠です。
心を許していない人の手は、舐めるどころか、
背中すら撫でさせてくれませんものね。
そういえば、あなたのワンちゃんは特に寝る前になるとよくペロペロしてきませんか?
それから、あなたが大切な人と喧嘩をして泣いているときや、
仕事がうまくいかなくて、お酒をあおりながら悔し泣きしているときなど
気づくと愛犬がやってきて、あなたの手や顔をペロペロなめていた、なんて事ありませんか?
まるで飼い主の気持ちがわかって、その気持ちにそっと寄り添ってくれているようですよね。
犬が飼い主の手を舐めるのは愛情表現のひとつです。
犬は人間に共感する能力を持っている、と昔から言われていますが、
最近の研究では、人間の感情が犬にも伝染することがわかってきたのです。
つまり、飼い主の悲しい気持ちに呼応して、飼い主をなぐさめようと手をペロペロ・・・・。
まさに、「愛犬と以心伝心」というわけなのです。
【信頼の証】犬が人の手をなめる理由。飼い主の手=愛情
犬が飼い主の手を舐めるのは愛情表現のひとつ、と言いましたが
さまざまな状況で、舐める理由も変わってきます。
- 甘えたいとき
- 遊んでほしいとき
- 退屈なとき
- 眠いとき
- 心を落ち着かせたいとき
このようなときに、飼い主の手をペロペロと舐めてきます。
特に子犬が夜寝る前になってよくペロペロしてくるのであれば、
眠たいけど、一人で眠るのが寂しいから甘えているのでしょう。
犬にとって、自分に餌やおやつを与えてくれたり、撫でてくれたりする飼い主の手は
非常に愛着を持つ対象でもあります。
そして、犬にとって「舐める」行為は、感情表現やコミュニケーションのひとつでもあります。
犬同士も、挨拶代わりに舐めあったり、子犬が「ご飯ちょうだい」と母犬の口元を舐めたりします。
ですから、愛情をもっている飼い主の手を舐める、ということは、
大好きな存在に心を許して、自分の気持ちを表現しようとしているのですね。
人間だって、信頼している相手にしか本音は話しませんよね。
犬だって、信頼している相手の手だからこそ、ペロペロと舐めるのです。
犬は飼い主が泣いているとどんな反応をする?気持ちがわかるの?
さて、眠たいときやかまってほしいときに、
ペロペロと飼い主の手を舐めて甘えることがわかりましたが、
飼い主が悲しんで泣いているときにも、
寄ってきて手や顔をペロペロと舐めることがあります。
まるで「元気をだして。」と慰めようとしているかのようですよね。
犬は非常に共感力の強い動物です。
犬同士でなくても、同じ感情を共有することができる、との研究結果があります。
ですから、長年一緒に暮らしている飼い主が悲しんで泣いていたりすると、
その悲しい気持ちを察したり、一緒に悲しんだりすることができるのです。
飼い主が強いストレスを抱えていると、
犬もストレスや不安を感じて情緒が不安定になることがわかっています。
このような感情が伝染することを「情動伝染」と言いますが、
情動伝染に必要な要因として、
- 飼い主の表情の変化
- 飼い主のホルモン放出量の変化
- 飼い主の体臭の変化
などが挙げられます。
もしあなたが、誰にもバレないように声を殺して泣いていたとしても、
コルチゾールやオキシトシンといった、
俗に「ストレスホルモン」「愛情ホルモン」といわれる
人間のホルモンの変化を、ワンちゃんは敏感に感じ取ることができるのです。
だから、そ~っと寄り添ってきて、まるで慰めるかのように手を舐めたり
いっしょに悲しんでいるかのように、じーっと見つめてきたりします。
このように、犬がまるで人間の気持ちがわかっているかのような行動をとるのは、
実は人間のホルモンの変化を感じ取れる能力があるからなのですね。
まとめ
いかがでしたか?
最近あまりかまったり遊んだりしてないな~という時、あなたのワンちゃんは
きっとやけにペロペロと手や顔を舐めてくるでしょう。
あなたのことを、心から信頼して甘えている証拠ですね。
そして、あなたがイライラしているときや落ち込んでいるとき、
愛犬がまるであなたの気持ちがわかっているかのような行動をとるのは、
あなたのストレスホルモンの変化を敏感に察知しているからです。
ワンちゃんにはすべてお見通し、というわけなんですね。