秋になるとあっという間に黄色いじゅうたんができるイチョウ。
イチョウの葉が落ちる瞬間、あの一斉に散る光景を見たことがありますか?
まるでイチョウ吹雪です。
英語では、このように一気にイチョウが散る日をGinkgo Dayと呼ぶそうです。
落葉したその日や次の日ぐらいまでは黄色い絨毯が美しくて、「ああ、素敵だな~」なんて思ってしまいますが、
いざ掃除をするとなると結構大変な作業ですよね。
集めても集めても、落ち葉は全然なくなりません。
そのままにしてちゃダメなの?
葉っぱなんだからそのうち土に還るんじゃない?
そう思っているあなたは、
イチョウが一億7000万年前のジュラ紀から姿を変えずに生きる植物だということをご存じないのですね。
イチョウの葉っぱは、化石にも残るほど、硬くて丈夫で腐らない葉っぱなのです。
だから、掃除せずにほったらかしたら腐葉土ができる♪…なんて甘い考えではダメなのです。
そのまま放置していると、
・足元が悪く滑りやすい
・排水溝が落ち葉でつまってしまう
・のちのち蛇やムカデ、白アリなどの害虫の越冬場所になってしまう
など、いろんなトラブルの原因になるのです。
ある程度Ginkgo Dayを楽しんだ後は、きちんとお掃除する必要があるのです。
そこでここからは、
イチョウ落ち葉の掃除のコツ、道具
イチョウの葉はコンポスト(腐葉土作り)に不向き
落ち葉掃除って本来誰がやるべき?
についてお伝えします。
イチョウは一気に落葉する。落ち葉掃除のコツ・おすすめ道具
とにかく一気に葉が落ちるイチョウは、短時間だと2~3時間のうちにすべて落ちてしまうこと
もあるぐらい、落葉のスピード感が半端ないことで有名です。
ですから、掃除も一度に大量の落ち葉を処理しなければなりません。
落ち葉掃除って意外と面倒くさいんです。
あなたはどうやって掃除していますか?
ここでは、落ち葉掃除に便利なおすすめ道具をいくつか紹介します。
竹ぼうき
これは定番ですね。毛が硬いので広範囲に広がった落ち葉をどんどん集められます。
熊手
竹ぼうきで集めたときに、地面が砂利や土だった場合、落ち葉と一緒に砂利も掃いてしまいますが、熊手は目が粗いので落ち葉だけを集めることができます。
バキュームブロワー
広範囲を掃除するとき、大量のイチョウの葉を全部手作業でやるのは時間がかかります。
ブロワーが一台あると、強い風で落ち葉をある程度一箇所にかため、そのあとはバキュームモードに替えて、吸い取ることができます。
作業効率が格段にアップしますよ。
バキュームブロワーを選ぶなら、こちらのサイトが参考になります。
てみ
「てみ」という道具をご存じですか?
もともとは収穫した穀物類を脱穀するときに使っていた、大きなちりとりのような形をしたものです。
大量の落ち葉は、普通の大きさのちりとりだと埒があかない時があります。
大きなてみが一つあると、とても便利です。ホームセンターの園芸コーナーにも売っていますよ。
イチョウの落ち葉は腐らない。コンポスト(腐葉土作り)には不向き
庭をもっているお宅では、落ち葉を集めてコンポストに入れ、腐葉土を作っているご家庭もあるかもしれませんね。
しかし、イチョウは岩石に含まれている成分であるケイ素が多く、なかなか腐りません。
他の広葉樹の落ち葉とはちがい、イチョウの葉は腐葉土づくりには不向きなのです。
残念ながら廃棄するしかありません。
私も小学生のとき、学校におおきなイチョウの木があり、掃除の時間に掃き掃除をした覚えがあります。
落ち葉類は、校舎の裏のため場に一輪車を使って運び、腐葉土をつくって学校の畑や花壇に利用していましたが、
よく先生に「イチョウの葉っぱは腐葉土にならないから、他の葉っぱと混ぜないで!!」と注意されたことを覚えています。
掃除した落ち葉は、お住まいの自治体の指定ごみ袋に入れ、
はみださないようにしっかりと口をしばり燃えるゴミとして出しましょう。
誰がやるべき?公園や道路の街路樹、落ち葉清掃に義務ってあるの?
自治体が管理する公園や、道路の街路樹などにもイチョウの木は多く使われています。
秋の落ち葉シーズンには、大量の落ち葉が歩道や車道のほうまで溢れかえっているときがありますよね?
それらの落ち葉掃除は誰がやるべきなのでしょう?
公園の木や街路樹などは、各自治体に公園の緑地化や環境の整備を担当している課があり、その課の管轄になります。
基本的には、自治体主導で大規模な清掃作業を行っており、秋の落葉シーズンには清掃回数を増やして対応している自治体が大半です。
しかし、特にイチョウなどは一日ですべて落ちてしまったりするので、
掃除の量も多くなり沿道住民に案内のチラシを配ったり、ボランティアを募ったりして清掃している地域もあるようです。
確かに、公道に散らばっている落ち葉は自治体が清掃しますが、それが飛んできた沿道の家の庭のなかまでは勝手に清掃できません。
ですからある程度、自分の家に落ちてきたものは家庭で掃除をするというのが、
一般的なモラルになっていますね。
ある地域では、以前は清掃車両をたくさん出すと交通の妨げになるという点から、
街路樹の落ち葉清掃作業を夜間に行っていたそうです。
すると、自治体では定期的に清掃を行っているにも関わらず、落ち葉に関する苦情などが多く寄せられていたそうです。
そこで自治体は、沿道に
『清掃作業日時の案内』の看板などを出して周知したあとに
昼間に堂々と大規模な清掃作業を行うよう、やり方を変えました。
すると、「家の庭が、街路樹の落ち葉の吹き溜まりになっていて困っている」などの苦情電話が激減したそうです。
そして、沿道の住民が、ある程度門外の道路まで自主的に掃除をしてくれるようになっていったという事例があります。
もちろん、公園や街路樹に関しては、私たちが掃除しなければならないという義務はありません。
しかし落ち葉の清掃に関して、自治体がきちんと対応をしているということを見えるようにした
結果、住民の意識も変わっていった、ということなんですね。
まとめ
いかがでしたか?
落葉は美しいけれど、扱いが意外とやっかいなイチョウの葉。
いろいろ調べてみると、
草食恐竜さえもあまり食べずに、長い時代を生き残ってきた理由がちょっとわかりますね。
落ち葉掃除は、たしかに面倒ですが、便利な道具もいろいろありました。
ここはわりきって、秋の恒例行事として楽しんではいかがでしょうか。
我が家は、市営のグラウンドの道向かいなので、ちょうど車をとめているカーポートが吹き溜まりとなってしまい、落ち葉の掃除がなかなか大変です。
家を建てたときに、両サイドのお宅のガレージには立派なシャッターがついていて、お金持ちだな~などと呑気に思っていましたが、
落ち葉対策だったことに、秋になって気づきました。
今年は新しいバキュームブロワーを購入して、落ち葉掃除を楽しみたいと思います。