「きちんと水やりをしても枯れてしまう」
「土になかなか水が浸透していかない」
「ジメジメと水が溜まっている感じがする」
鉢植えやプランターで植物を育てていると、このような経験をしたことありませんか?
それは、土の質に原因があるかもしれません。
水が浸透しない、水はけの悪い土を使って育てると、根腐れなどを起こして枯れてしまう可能性があります。
良い土は良い水の流れをつくる、と言われています。
そこで、今回は
水はけの良い土と悪い土の違い
栽培に適した良い土に改善する方法をお話します。
水はけの悪い土とは?園芸・観葉植物の水を吸わない原因
水はけの良い土と悪い土の違いは何でしょうか。
栽培に適した良い土とは、①通気性 ②排水性 ③保水性に優れた土のことです。
つまり、空気や水の通り道がある土が良い土というわけです。
排水性と保水性は、相反しているように思えますが、
水やりをしたときに、水が一箇所にたまることなく、全体に湿り気を一定期間保てる土が
排水性に優れ、保水性に優れた、良い土ということになります。
これ、お肌に例えるとイメージしやすいですよね。
若くてはりのあるつやつやのお肌は、細胞ひとつひとつが水分を保っていて、表面の水滴をはじきます。こんなイメージの土が良い土!
反対に水はけの悪い土は、空気や水の通り道がなく、ギュッと固まった土です。
水やりをしたときに、いつまでも表面に水がたまって浸透せず、最終的には土とプランターの隙間から水が流れ落ちてしまい、全体はすぐ乾燥してしまうというわけです。
これをお肌に例えると少し残念な気持ちになりますが、
化粧水などで保湿しても、細胞のひとつひとつになかなか水分が浸透していかず、保湿クリームを塗ったのに、すぐに表面は乾燥してしまう・・・
そんなイメージの土が悪い土です。
触るだけでOK!水はけの良い土と悪い土の見分け方
水はけの良い土と悪い土は、触るだけで違いを見分けることができます。
土を一握りお団子状にしてみてください。
まず、お団子状にならない場合は、栽培に適さない悪い土です。
次に、できたお団子を軽く指で押してみてください。
ホロホロと崩れた場合は、良い土です。
ちょっと押すだけでは崩れない場合は、悪い土です。
ぜひ見分けるときの参考にされてくださいね。
触っても崩れない硬い土だった場合は、新しい土に入れ替えることをおススメします。
鉢植えは「鉢皿」に水をたっぷり入れて吸い上げさせる
水を吸いにくい土の場合は「水やり」にも注意が必要です。
上からじょうろで水を掛けても
すみずみ根っこまで水が行き届かず
意外と、植物が枯れる原因の1つだったりします。
鉢植えの場合は、「大きめの鉢皿に水をたっぷり入れて1時間ほど置く」と効果的です。
鉢より一回り大きめの鉢皿を選びましょう。
鉢皿に水を溜めることで
じっくり根(土)から水を吸い上げますし
どれくらい水を吸ったか目視で確認できます。
ただし、鉢皿に水を入れっぱなしにしておくと
根腐れすることもありますし、
土が乾いた状態を好む植物もあります。
育てている植物の育て方を確認して、水やりすると良いですよ。
培養土の水はけを改善するには?水はけの良い土の配合基本
それでは、土の質を改善していきましょう。
あなたは、鉢やプランターで植物を育てるときに、市販の「培養土」を使っていますか?
「培養土」は、栽培用土の赤玉土、腐葉土、化成肥料、石灰 など、必要なものがあらかじめブレンドされている便利な土のことです。
それでは、3つのチェック項目を順番にチェックしていきましょう。
- その培養土は、何度も使った土ではありませんか?
もし長く使っている古い土の場合は、新しい培養土と入れ替えましょう。
- 余って保管していた培養土の保管状態はよかったですか?
雨にぬれたり直射日光のあたる場所に保管していたものは質が落ちている可能性がありますので、注意しましょう。
- 土の配合をアレンジしてみましょう。
市販の培養土の基本的な配合は、
赤玉土 約60% + 腐葉土 約40% (+化成肥料、石灰など) です。
もし、水はけの良い土に改善したい場合は、
赤玉土の割合を増やしてみることをおススメします。
今使っている培養土に、少量の赤玉土、もしくはパーライトを混ぜてみましょう。
パーライトというのは、黒曜石や真珠岩などからできている、多孔質の改良用土です。
多孔質なので、透水性に優れています。
混ぜ合わせるときは、大きな袋に必要な量をいれます。
そして、袋を膨らませよく振って混ぜましょう。
土のなかに空気をよく含ませるようにして混ぜるのがポイントですよ。
ここからは、新しい培養土を購入する際の豆知識です。
たいていの培養土は袋売りで販売していますが、園芸専門店や地方の大きなホームセンターなどでは、培養土や、赤玉土、真砂土、などを量り売りしているところもあります。
そういったところでは、実際に手で触って確かめることができますね。
この機会に、ちょっとこだわってみたい方は、実際に手で触ってみて、
フカフカしている、べたつきのない土を選びましょう。
においやべたつきのある培養土は、腐葉土の発酵が不完全な可能性があります。
発酵が完全に終わっていないものは、熱を帯びており、その熱で根を傷めてしまったり
虫が発生する可能性もあるんだそうですよ。
まとめ
鉢植えやプランターの観葉植物に適した土というのは、空気や水の通り道をきちんともっているフカフカの土ということがわかりましたね。
よく考えたら私たちも、風通しがよく、日光がよく当たり、最適な湿度に保たれている家が快適ですよね。
私たちの暮らしに癒しを与えてくれる観葉植物にも、通気性・排水性・保水性の優れた快適な土を供給してあげましょう。