私たちが普段使っている日本語ですが、母国語だからこそ難しく感じることもあります。
特に若者言葉などは常に変化をしており、
歳をとるとどういう意味なの!?と思ってしまうこともありますよね。
「手の施しようがない」の言い換えとしては
「手の打ちようがない」という表現があります。
また、最近若者の間ではよく『詰んだ』という言葉も使われますが
手の施しようがないの言い換えに近い意味合いがあります。
ここでは、「手の施しようがない」の類語として
『詰んだ』『手の打ちようがない』の例文・使い分けについて解説をしていきます!
若者言葉「詰んだ」の意味は「手の打ちようがない、行き詰まっている」
若者の間では「詰んだ」という言葉は一般化しています。
こちらはもともとは「行き詰まる」が語源となっている言葉ですね。
そして「詰んだ」という言葉がよく使われていたのは将棋です。
将棋では王将が逃げられなくなった状態を「詰む」と表現をします。
この過去形が「詰んだ」ですね。
もともとは「詰んだ」自体はこのように限定的な場面で使われていましたが、
今では若者言葉として日常的に使われます。
この若者言葉としての「詰んだ」は
「手のうちようがない、行き詰まっている」という意味合いです。
まさにどうしようもない状態の真っ最中を表す言葉として使いやすく、
SNSの浸透もあって、若者の間で爆発的に広まったという感じですね。
ただこの場合の「詰んだ」は
どちらかというとノリは軽い印象を受けます。
「詰んだ」を使う例文としては以下のような感じです。
- せっかく出かけたのに財布忘れて詰んだ
このように自分の失敗を棚にあげる、自虐をするように使われることが多いですね。
ただそこまで深刻ではなく、失敗してしまったー!のようなニュアンスで使われます。
- 就職が決まらなくて詰んだ
こちらは投げやりになっていたり、自暴自棄になった場合に使われる例文ですね。
深刻なことは深刻ではあるのですが、
「詰んだ」と表現するとどこか楽観的なような印象を受けますね。
このように「詰んだ」は一昔前のネットスラングである、
「無理ぽ」や「オワタ」などといった表現に置き換わったものだと思われます。
顔文字でいうと「\(^o^)/」と一緒に使われるような感じですね。
「詰んだ」はわかりやすさと使いやすさを兼ねそろえているので、
今後も長く若者言葉として浸透をしていくと思います。
ですが上記のように軽い印象を受けることも多いので、
使い時を考えて使うようにしてくださいね。
「手の施しようがない」「手の打ちようがない」の例文、類語
一方、「詰んだ」と同様の意味である
「手の施しようがない」「手の打ちようがない」は、
より深刻な印象を受けるニュアンスが含まれています。
これらを使った例文としては以下の文があります。
- 病気が進行をしておりこれ以上は手の施しようがない
「手の施しようがない」というのは重要な場面で使われることが多いです。
病気や怪我などでひどく、もう対処ができない場合にも使うことができます。
- 相手チームとの実力差があり過ぎて、手の打ちようがない
「手の打ちようがない」というのも同様に重要な場面で使うことが可能です。
そしてこちらの場合には作戦や業務などで使われることが多くなっています。
「詰んだ」と同じ意味ではありますが、これらの言葉の例文の方が深刻さを感じますよね。
そして「手の施しようがない」「手の打ちようがない」の類語としては以下のものもあります。
・どうしようもない
・万策尽きた
・手も足も出ない
・打つ手がない などなど
このように類語としてそれぞれありますが、
やはり受ける印象がそれそれ微妙に違ってきますよね。
このような類語の使い分けが
母国語としての日本語の面白さであり難しさでもあるので、
ぜひ場面に合った表現を使うようにしてくださいね。
まとめ
「詰んだ」は若者の間では広く浸透をしており、「行き詰まる」の意味合いとなっています。
ただ、これらは使う際には軽い印象を受けます。
同様の意味として、「手の施しようがない」「手の打ちようがない」がありますが、
これらはより深刻な印象を受けます。
もちろんこれ以外にも類語があり、それぞれに受ける印象も違います。
うまく日本語を使って、より正確に意味を伝えるようにしてくださいね。